二玄社「敦煌書法叢刊」全29巻、買取(愛知県一宮市)
参考買取価格
17000円
2025.12.20現在
※記事内の買取金額は、当時の評価額であり、現在の買取価格を保証するものではありません。
引き続き、一宮市のお客様宅で特に高く評価させていただいた書道関係の書籍をご紹介いたします。
今回ご紹介するのは、『敦煌書法叢刊』全29巻です。
1983年(昭和58年)に二玄社より刊行されました。
本書は、フランス国立図書館が所蔵する敦煌文献をもとに編纂されたものです。
敦煌学の第一人者・饒宗頤(じょうそうい)教授が編集・解説を担当しています。
学術的価値・資料的価値ともに非常に高く、
中国書道・東洋史・仏教史研究において重要な位置を占める全集といえるでしょう。
敦煌文献とは、1900年に道士・王円籙(おうえんろく)が、
中国・敦煌の莫高窟にある蔵経洞から発見した膨大な文書群の総称です。
写本・仏典・経書・文献など内容は多岐にわたり、
唐代以前の貴重な資料が数多く含まれています。
この発見をきっかけに、中央アジア探検中だった
ポール・ペリオ(フランスの東洋学者)をはじめ、
フランス軍医ルイ・ヴァイヤン、写真家シャルル・ヌエットらが現地を訪れました。
中国語に精通していたポール・ペリオは、王円籙との交渉の末、
約三週間にわたり蔵経洞の文書を精査し、
特に価値の高い数千点を選び出してフランスへ持ち帰りました。
その後、世界中の研究者によって研究が進められ、
学術的価値の高さから「敦煌学」という学問分野が確立されるほどの評価を受けています。
本叢刊は、拓本・韻書・経史・書儀・牒状・詩文・砕金・写経・道書など、
多岐にわたる内容で構成されています。
王羲之「十七帖」、蘭亭序、金剛般若経、法華経など。
書道史・仏教史を語る上で欠かせない重要資料が数多く収録されている点が大きな特長です。
今回お譲りいただいた『敦煌書法叢刊』は、
経年による色褪せや擦れなどの傷みが見られました。
しかしながら、同様の状態の書籍でも現在なお市場で取引が確認でき、
価値が大きく失われていないことを確認しております。
実際の流通価格を参考に1冊あたりの評価を行い、査定額は12,000円といたしました。
さらに、全巻揃いである点や専門性の高さを考慮し、
端数を切り上げて5,000円を上乗せ。
最終的に、買取総額は60,000円にてお支払いさせていただきました。
漫遊堂では、中国書道・東洋思想・仏教美術に関する書籍の買取に力を入れております。
古くて難しそうな本、多少傷みのある書籍。
そういった本あっても、専門的な視点で評価できる場合が多くございます。
ご処分やご売却をご検討の際は、ぜひ一度、漫遊堂までお気軽にご相談ください。
なお、一宮市のお客様からは、
もう一点、特に高く評価した書籍がございます。
こちらは改めて、別の記事にて詳しくご紹介予定です。
どうぞよろしくお願いいたします。
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