岐阜県岐阜市にてご遺品の蔵書を出張買取致しました｡ – 学術書・専門書

2018年2月1日(木曜日)

1月28日(日曜日)は岐阜県岐阜市にて､お亡くなりになられたお父様の愛蔵書を出張買取致しました｡

ご依頼主様に感謝申し上げます｡

ありがとうございました｡

 

ご依頼主様はこの度､遠方からお越しになられており､家屋の取り壊し前に家財道具の片付けをされてみえるそうです｡

｢書庫がございますので､一度見ていただいて､買取が出来る本がありましたらお願いします｣とお声をおかけ頂き､朝9時半～10時半のお約束で､9時半に参った次第です｡

書庫は母屋から少しはなれた庭に建っていました｡

ご主人様にはお心遣い頂き､動線の確保の為､荒れた庭の草木を鉈で切り取って頂いています｡

拝見させて頂いたところ､閉め切った書庫の中とはいえ､どこからか日差しが入ったのでしょうか？

人気の高い講談社学術文庫がずらりと並んでいますが､背表紙は色褪せておりました｡

ご依頼主様から｢父が大切にしていた本ですから､このまま家屋と共に処分されてしまうのが忍びなくて････ほぼ買取は出来ないと思いますが､良かったら､どうぞ持っていって下さい｣とおっしゃられています｡

｢いえいえ､お父様は大変な読者家だったんですね｡いささか状態がよろしくありませんので､高価買取とは参りませんが､人気がある本ばかりです｡しっかり買取させて頂きます｣と申し上げたところ､｢父も草葉の陰で喜んでいると思います｡ありがとうございます｣と満面の笑顔のお客様でした｡

ほぼ､全ての書籍に蔵書印がありましたので､どうしても評価は下げざるをえませんが､しっかりとメモに買取金額を書き入れていきました｡

店主が不勉強でわからない書籍に関しましては､老舗のご主人に電話で教えをこい､少しでもお客様に代金をお支払い出来る様､努力して参ります｡

 

自店で取り扱わない書籍に関しましても､こちらの写真のように難点を表記し､業者市場にて出品して参ります｡(下記の写真は後日､私､スタッフで縛り上げた文庫､全集となります)

書庫の査定を終えて､ご依頼主様に買取合計金額を申し上げたところ､とてもお喜び頂けました｡

｢家の中にも本がありますので､こちらも見ていただけませんか？｣とご依頼主様｡

喜んで拝見させて頂きます｡

一階の大型の書棚に収められてあったのは全集､宗教書｡

二階､三部屋の二部屋が書斎となられていて､置かれた本棚には言語学に関する書籍が並んでいました｡

再利用出来る本から高価買取出来るタイトルまで様々です｡

端数を切り上げて､申し上げたところ､またまたお喜び頂けました(笑)

 

ここで少し失敗談を･････

書庫の中には冬眠中と思われるヤモリがいました(漢字では｢守宮」または「家守」と書くそうですね)

本当に読み物で書かれてあるようにヤモリの鳴き声はキュッ､キュッなんですね｡

書庫の書棚から全集を抜き出していたところ､突然ヤモリが飛び出してきて､びっくりした店主です｡

思わず｢キャッ｣と叫んでしまいました(笑)

驚いた拍子に､全集の一冊を床に落としてしまい､そのまま忘れてきてしまいます･････

｢獅子文六全集｣に至ってはまるまる17冊全てを置いてきてしまい･････

帰路の途中で､気がつき､お客様にお電話をし､再度ご訪問する事と相成りました･････

快くお許し頂き､誠にありがとうございます｡

 

漫遊堂(まんゆうどう)では大手新古書店が取り扱わない､難点がある書籍に関しましても積極的に取り扱います。

書籍の評価は年々下がってきておりますが､専門書は､まだまだ必要とされてみえるお客様がたくさんおられます｡

大切な蔵書を次に必要とされる方へ繋げてまいります｡

どうか本を捨てられる事無く､まずは古書の取り扱いに長けている古書組合加盟店までご相談頂ければ幸いです｡

ご依頼主様､この度は漫遊堂をご用命頂き､誠にありがとうございます｡

引き続き宜しくお願い申し上げます｡