
2026年9月25日(金曜日)
先日は2回にわたり、三重県内のお寺から仏教書をお譲り頂きました。
ご住職は蔵書整理の一環として、重複して所蔵されているタイトルを中心に手放されることをお決めになられたそうです。
インターネットや電子書籍が普及し、書籍を取り巻く環境は大きく変化しました。
しかし、仏教書や宗教関係の専門書には、現在も古書市場で需要があり、評価できるものがございます。
そこで、実際の古書市場での取引状況や揃い具合、保存状態などを確認しながら査定致しました。
今回は、お売り頂いた多数の仏教書の中から、特に高く評価した4タイトルをご紹介致します。

最初にご紹介するのは、東海相應学会『親鸞における救済と自証』全10巻です。
著者は、真宗教学・親鸞思想の研究で知られる安田理深(やすだりじん)です。
本書は、東海相應学会が安田理深を招いて行った学習会での講義をまとめたものです。
昭和49年から昭和56年までの7年間、全72回にわたり行われた『教行信証』「信巻」の講義が、全10巻に収められています。
安田理深の晩年の思想を知るうえでも重要な仏教書で、全10巻揃いとして評価させて頂きました。
また、今回お売り頂いた本にはページ角折れや書き込みなども見受けられず、保存状態が良かったことも査定のポイントとなりました。

続いて、文栄堂書店『安田理深選集』です。
『安田理深選集』は、安田理深の著作・講義などを収めた大部の選集で、真宗教学や親鸞思想を研究される方にとって重要な資料の一つです。
このような仏教関係の全集・選集は、巻数が多いため、全巻が揃っているかどうかも査定における重要なポイントとなります。
今回も揃い具合と保存状態を確認したうえで、現在の古書市場での需要を踏まえて評価致しました。

文栄堂書店『仲野良俊著作集』全16巻もお売り頂きました。
仲野良俊は真宗教学に関する著作を残しており、今回の蔵書にも安田理深をはじめ、真宗・親鸞思想に関係する専門書がまとまって収められていました。
一般的な書籍とは異なり、このような専門性の高い仏教書には現在も必要とされる方がおられます。
そのため、刊行年だけで判断せず、著者や内容、全巻の揃い具合などを確認することが大切です。

こちらは『真宗相伝義書』全20函21冊です。
真宗相伝義書編纂室編、真宗大谷派出版部から刊行された大部の叢書で、全20函21冊が揃った状態でした。
今回ご紹介する4タイトルの中でも、特にしっかり評価できた仏教書の一つです。
仏教関係の全集や叢書では、一部の巻が欠けている場合と全巻揃いとでは評価が大きく変わることがございます。
また、函の有無や書き込み、蔵書印、月報などの付属物も査定時に確認するポイントです。
今回お売り頂いた仏教書には、長年研究に使用されたため、ページの角折れ(ドッグイヤー)や書き込みが見受けられるものもございました。
仏教書をはじめとする専門書では、研究や学習のために書き込みや線引きがされていることも珍しくありません。
その一方、今回写真でご紹介した4タイトルには目立った書き込みや角折れがなく、良好な状態で保管されていました。
内容だけでなく保存状態も含め、しっかり評価させて頂きました。
すべての査定を終えて合計の買取金額をご住職にお伝えしたところ、お喜び頂けたご様子で、私どもとしても嬉しい限りです。
寺院の蔵書には、一般の古本屋では価値を判断することが難しい仏教書や宗教関係の専門書、全集・叢書などが含まれていることがございます。
古い本だから価値がある、新しい本だから価値がないというものではなく、現在の古書市場で必要とされている内容かどうかが重要です。
漫遊堂では、仏教書や宗教書についても実際の市場での需要を確認しながら査定しております。
寺院の蔵書整理や重複本の整理、仏教書・宗教書のご売却をご検討中でしたら、お気軽にご相談ください。
この度お売り頂いた仏教書は、名古屋古書組合の業者市場などを通じて、次に必要とされる方へ繋げて参ります。
この度は多数の貴重な仏教書をお譲り頂き、誠にありがとうございました。
漫遊堂をご用命頂き、心より御礼申し上げます。
(2026.9.25) 宗教書
| ご住所 | 三重県内 |
|---|---|
| ジャンル | 仏教書 |
| 詳細 | 漫遊堂では冊数、内容に応じて書籍の出張買取を行っております。 まずはお気軽にお売りになられたい書籍の全体のおおよその冊数、内容をお知らせ下さい。 お話をお伺いし、現在需要が無い書籍、冊数が僅少、遠方等の理由にて出張をお断りする場合もございます。 あらかじめご了承下さい。 |
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