少年探偵 江戸川乱歩全集 全46巻を買取|査定ポイントを解説

ポプラ社「少年探偵 江戸川乱歩全集」全46巻買取(名古屋市千種区)

参考買取価格

20,000円

2026.7.17現在

※記事内の買取金額は、当時の評価額であり、現在の買取価格を保証するものではありません。

著者
江戸川乱歩
出版社/販売元
ポプラ社

買取内容

2026年7月17日(金曜日)

先日は、長年に渡り収集されていたコレクションを名古屋市千種区のお客様から買取をご依頼頂きました。
この度は大切な蔵書をお譲り頂き、誠にありがとうございます。

今回は、その中からポプラ社のロングセラー児童書「少年探偵 江戸川乱歩全集」全46巻をご紹介致します。

 

ポプラ社「少年探偵 江戸川乱歩全集」全46巻を高価買取

 

少年探偵 江戸川乱歩全集を2万円で査定

今回お譲り頂いた「少年探偵 江戸川乱歩全集」は、全46巻揃いという点に加え、背表紙のデザインが統一されていたことなどを高く評価し、買取価格は2万円とさせて頂きました。

また、26巻以降には、江戸川乱歩が大人向けに執筆した小説を、武田武彦氏や氷川瓏氏が児童向けにリライトした作品が含まれています。
これらの旧版には現在新刊で購入できない巻もあり、全46巻を新刊書店で揃えることはできません。

一般に、中古本が高価で取引される理由の一つとして、絶版となり、新刊では入手できないことが挙げられます。
一方で、近年は一般の方もインターネット上の各種販売サイトへ商品を出品されています。
しかし、実際の市場相場とはかけ離れた価格設定も少なくありません。

そこで、弊店では現在の出品価格だけではなく、古書市場や各種販売サイトで実際に成立した取引価格を参考に査定を行っております。
さらに、揃い具合や版、背表紙のデザイン、保存状態なども総合的に判断します。
>今回はこれらを踏まえ、2万円で評価致しました。

今回の査定で評価したポイント

今回、主に評価したポイントは以下の通りです。

  • 全46巻が揃っていたこと
  • 背表紙のマークがまとまっていたこと
  • 初版が多く含まれていたこと
  • 41巻から46巻が初期の黄金仮面デザインで揃っていたこと

一方で、遊び紙にあった記名を紙ヤスリで削った箇所や、ホワイトで消した跡が見受けられました。
おそらく、以前に古書店で購入された際、前所有者の記名をきれいに消そうとされたものと思われます。

なお、読むうえでは大きな問題となりません。
しかし、古書では書き込みや記名だけでなく、それらを削った跡や修正した跡も状態評価に影響します。
そのため、今回は査定上のマイナスポイントとなりました。

背表紙のマークも重要な査定ポイント

ポプラ社から最初に刊行された「少年探偵」は全15巻で、背表紙には蜘蛛のマークが使用されています。

その後、昭和45年から刊行された「少年探偵 江戸川乱歩全集」は、当初全37巻の予定でしたが、後に全40巻へ変更されました。
この時期の背表紙には、西洋甲冑のマークが使用されています。

今回のセットでは、1巻から40巻までが写真にある西洋甲冑のマークでまとまり、41巻から46巻までは黄金仮面のマークで統一されていました。
黄金仮面のマークは現在でも馴染み深いデザインですが、41巻から46巻に使用されたものが初期の意匠となります。

このように、巻数が揃っているだけでなく、同じ時期の背表紙デザインでまとまっていることも、コレクションとしての評価につながります。

黄金仮面マークの初期版と後期版

黄金仮面マークの初期版と後期版

黄金仮面のマークにも初期版と後期版があり、下側の色が異なります。
初期版は下側が黄色で、後期版は白色です。

今回お譲り頂いた41巻から46巻は、写真の通り、下側が黄色い初期の黄金仮面マークで揃っていました。

 

奥付から初版と再版を確認

「少年探偵 江戸川乱歩全集」は、巻数の順番通りに刊行されたわけではありません。
奥付を一冊ずつ確認すると、第1巻「怪人二十面相」よりも、第2巻「妖怪博士」の方が早く発行されていることが分かります。

また、奥付に発行年月日のみが記載されているものは、今回のポプラ社版では初版に該当します。
「○版」と記載されているものは再版です。

初版であることは査定上の評価対象となりますが、初版であれば必ず高額になるわけではありません。
全巻の揃い具合、カバーや本体の状態、背表紙のデザインなどと併せて判断します。

以下、今回お譲り頂いた全46巻の奥付と、カバー絵・挿絵の担当者を確認していきます。

第1巻から第12巻まで

少年探偵 江戸川乱歩全集 第1巻から第12巻

巻 タイトル 担当者 奥付
1 怪人二十面相 カバー絵・さしえ/柳瀬茂 昭和46年4月20日とのみ記載
2 妖怪博士 カバー絵・さしえ/柳瀬茂 昭和45年11月5日とのみ記載
3 少年探偵団 カバー絵・さしえ/柳瀬茂 昭和46年4月30日とのみ記載
4 青銅の魔人 カバー絵・さしえ/柳瀬茂 昭和45年11月10日とのみ記載
5 大金塊 カバー絵・さしえ/柳瀬茂 昭和45年11月5日とのみ記載
6 透明怪人 カバー絵・さしえ/柳瀬茂 昭和46年7月20日とのみ記載
7 怪奇四十面相 カバー絵・さしえ/柳瀬茂 昭和46年4月30日とのみ記載
8 地底の魔術王 カバー絵・さしえ/山内秀一 昭和46年1月30日とのみ記載
9 電人M カバー絵・さしえ/柳瀬茂 昭和46年8月30日とのみ記載
10 宇宙怪人 カバー絵・さしえ/柳瀬茂 昭和45年11月5日とのみ記載
11 奇面城の秘密 カバー絵・さしえ/柳瀬茂 昭和46年11月20日とのみ記載
12 黄金豹 カバー絵・さしえ/柳瀬茂 昭和46年12月30日とのみ記載

 

第2巻「妖怪博士」は昭和45年11月5日発行で、第1巻「怪人二十面相」の昭和46年4月20日よりも早く刊行されています。
奥付を丁寧に確認することで、第1巻から順番に発売されたシリーズではないことが分かります。

第13巻から第24巻まで

少年探偵 江戸川乱歩全集 第13巻から第24巻 奥付

巻 タイトル 担当者 奥付
13 サーカスの怪人 カバー絵/柳瀬茂
さしえ/山内秀一
昭和46年11月20日とのみ記載
14 夜光人間 カバー絵・さしえ/柳瀬茂 昭和46年11月30日とのみ記載
15 塔上の奇術師 カバー絵/柳瀬茂
さしえ/山内秀一
昭和47年3月30日とのみ記載
16 仮面の恐怖王 カバー絵・さしえ/武部本一郎 昭和47年6月30日とのみ記載
17 鉄人Q カバー絵・さしえ/木村正志 昭和47年2月25日とのみ記載
18 魔法博士 カバー絵・さしえ/岩井泰三 昭和46年11月25日とのみ記載
19 灰色の巨人 カバー絵/武部本一郎
さしえ/中村英夫
昭和46年11月30日とのみ記載
20 魔人ゴング カバー絵・さしえ/伊勢田邦貴 昭和47年6月25日とのみ記載
21 海底の魔術師 カバー絵・さしえ/吉田郁也 昭和46年11月30日とのみ記載
22 空飛ぶ二十面相 カバー絵・さしえ/柳瀬茂 昭和47年10月20日10版
23 悪魔人形 カバー絵・さしえ/柳柊二 昭和47年11月30日10版
24 鉄塔王国の恐怖 カバー絵・さしえ/柳瀬茂 昭和47年12月30日9版

 

今回のセットでは、第1巻から第21巻までは発行年月日のみが記載された初版でした。
一方、第22巻以降には再版も含まれており、全46巻すべてが初版というわけではありません。

第25巻から第36巻まで

少年探偵 江戸川乱歩全集 第25巻から第36巻 奥付

巻 タイトル 原作・文・担当者 奥付
25 黄金の怪獣
(超人ニコラ 改題)
カバー絵・さしえ/吉田郁也 昭和47年5月30日とのみ記載
26 二十面相の呪い カバー絵・さしえ/中村英夫 昭和48年1月30日11版
27 黄金仮面 江戸川乱歩・原作
武田武彦・文
カバー絵/柳瀬茂
さしえ/山内秀一
昭和47年12月10日10版
28 呪いの指紋 カバー絵・さしえ/柳瀬茂 昭和47年6月25日とのみ記載
29 魔術師 カバー絵/柳瀬茂
さしえ/山内秀一
昭和47年10月20日7版
30 大暗室 江戸川乱歩・原作
武田武彦・文
カバー絵/柳瀬茂
さしえ/山内秀一
昭和47年3月30日とのみ記載
31 赤い妖虫 カバー絵・さしえ/柳瀬茂 昭和47年10月20日9版
32 地獄の仮面 カバー絵/柳瀬茂
さし絵/武部本一郎
昭和47年12月25日9版
33 黒い魔女 カバー絵/柳瀬茂
さし絵/岩井泰三
昭和47年11月30日10版
34 緑衣の鬼 カバー絵/柳瀬茂
さしえ/武部本一郎
昭和48年3月30日9版
35 地獄の道化師 カバー絵/柳瀬茂
さしえ/岩井泰三
昭和47年11月20日8版
36 影男 カバー絵/吉田郁也
さしえ/中村猛男
昭和47年10月25日8版

第30巻「大暗室」の執筆者表記

この第30巻「大暗室」の序文「はじめに」には、児童向けに書き改めた人物として武田武彦氏の名前が記載されています。
しかし、実際の執筆者は氷川瓏氏とされており、後年にポプラ社から刊行された本では、この記述が改められているそうです。

今回の本に残る表記は、当時の刊行状況を知るうえでも興味深い資料といえるでしょう。

第37巻から第46巻まで

少年探偵 江戸川乱歩全集 第37巻から第46巻 奥付

巻 タイトル 原作・文・担当者 奥付
37 暗黒星 カバー絵/武部本一郎
さしえ/木村正志
昭和48年5月20日7版
38 白い羽根の謎 カバー絵・さし絵/岩井泰三 昭和48年4月5日4版
39 死の十字路 江戸川乱歩・原作
氷川瓏・文
カバー絵・さし絵/山内秀一
昭和48年5月20日4版
40 恐怖の魔人王 江戸川乱歩・原作
氷川瓏・文
カバー絵・さし絵/岩井泰三
昭和48年6月30日4版
41 一寸法師 カバー絵・さし絵/岩井泰三 昭和48年11月5日発行
42 蜘蛛男 カバー絵・さし絵/柳瀬茂 昭和48年11月5日発行
43 幽鬼の塔 カバー絵/岩井泰三
さし絵/山内秀一
昭和48年11月5日発行
44 人間豹 カバー絵・さし絵/岩井泰三 昭和48年12月10日発行
45 時計塔の秘密 黒岩涙香・原作「幽霊塔」
カバー絵・さし絵/岩井泰三
昭和48年11月30日発行
46 三角館の恐怖 カバー絵・さし絵/岩井泰三 昭和48年11月25日発行

全40巻表記から全46巻表記への移行

第41巻以降の刊行年は昭和48年ですが、第39巻の再版も同時期の昭和48年に発行されています。
しかし、第39巻の巻末に掲載された刊行案内は、まだ全40巻表記のままでした。

一方、第41巻以降では全46巻表記へ変更されています。
シリーズが全40巻から全46巻へ拡張されていく過程を、実際の奥付や巻末広告から確認できる点も興味深く感じました。

その後、背表紙のマークは、全巻とも現在馴染み深い黄金仮面のデザインへと切り替わっていきます。

少年探偵 江戸川乱歩全集の買取について

ポプラ社「少年探偵 江戸川乱歩全集」は、全巻揃いであることに加え、初版の有無、背表紙のマーク、カバーの状態、記名や書き込みの有無などによって査定額が変わります。

また、全46巻揃いでなくても、旧版、初版、西洋甲冑版、初期の黄金仮面版など、内容によっては評価できる場合がございます。
江戸川乱歩の児童書、少年探偵団シリーズ、ポプラ社の旧版児童書を整理される際は、処分される前に弊店までご相談ください。

最後となりますが、名古屋市千種区のお客様には、こだわりのコレクションをお売り頂き、誠にありがとうございます。

またご縁がございました際には、何卒よろしくお願い申し上げます。

タグ一覧:

東海地区中部地区の古本・古書出張買取

古書買取出張エリア/愛知・岐阜・三重・滋賀・静岡・長野 内容や量により採算が合えば全国にお伺いします!

上記以外の地域の方もご遠慮なくお問い合わせください。

0120305497 メールで買取ご依頼
  • 古本出張買取
0120305497 メールで買取ご依頼
  • 高く買い取れるモノ
  • 遺品整理・生前整理
先頭へ戻る

サイトマップ

Copyright (C) 漫遊堂 All Rights Reserved.